不動産会社に断られた家、次に相談する先の順番
出典の確認日: 2026年10月8日
この記事の結論
1社に断られたなら、地元の会社や、買い取りも扱う会社にもう一度聞きましょう。 2社以上に断られたなら、今の状態のまま買い取る会社に聞きます。 並行して、市区町村の空き家の窓口にも相談しましょう。
不動産会社が売却を断るよくある理由
断られた理由によって、次に聞く先が変わります。よくある理由を4つ挙げます。
値段が低く、仲介の手数料が見合わない
不動産会社に買い手を探してもらう売り方を「仲介」といいます。売れたときに払う仲介の手数料は、売れた値段をもとに上限が決まっています。値段の低い家ほど、手数料も低くなります。
国土交通省は、不動産会社が空き家などを扱うには「ビジネス上の課題」がある、として手数料の上限を見直しました[1]。
- 2024年7月1日から、値段が800万円以下の家や土地は、手数料の上限が30万円の1.1倍(33万円)まで上がりました[1]。
- この上限で受け取るには、契約を結ぶ前に、不動産会社が頼んだ人に説明し、合意を得ることが要ります[1]。
- 上限が上がったぶん、売る人が払う手数料は高くなることがあります。契約の前に金額を確かめてください。
この見直しのあと、前に断られた会社とは別の会社に聞き直すのも1つの方法です。
建物を建て直せない土地(再建築不可)
建物を建てる土地は、道路に2m以上接していなければならない、と建築基準法で決められています(43条)[2]。
古い家の中には、この条件を満たさない土地に建っているものがあります。こうした家は、取り壊すと建て直せないことがあり、買い手が限られます。これを「再建築不可」と呼びます。
扱えるかどうかは、相談先に確かめてください。
借地の上の家
土地を借りて、その上に家を建てている場合を「借地」といいます。借地の家を売るときは、地主との取り決めが関わります。
借地の契約書を手元に用意してください。そのうえで、扱えるかどうかを相談先に確かめましょう。
遠い・傷みが目立つ・荷物が多い
家が遠い、傷みが目立つ、荷物が多い、といった理由で断られることもあります。
この場合は、今の状態のまま買い取る会社に相談する道があります。くわしくは荷物が残ったままの空き家を、片付けずに売るにはをどうぞ。
次に相談する先の順番
1. 別の不動産会社(地元の会社・買い取りも扱う会社)
1社にだけ断られたなら、まず別の会社に聞きましょう。家のある地域の会社や、自分で買い取りもしている会社です。
前に断られた理由を伝えると、話が進めやすくなります。
2. 今の状態のまま買い取る会社
2社以上に断られたときや、早く手放したいときの相談先です。
荷物が残っていても相談を受ける、としている会社があります。値段の見積もり(査定)を無料としている会社もあります。ただし「一部は対象外」と書いている会社もあります。
受けられるかどうかは、家ごとに違います。相談先の例は、このページの「相談先」にあります。
3. 訳あり物件を扱う会社
建て直せない土地や借地の家など、土地の条件で断られたときの相談先です。こうした家を扱う会社もあります。
ただし、対応する地域が限られる会社もあります。このため、この記事にはボタンを置いていません。診断の結果の画面で、家のある地域を聞いてから案内しています。
4. 空き家バンク・ただで譲る
値段がつかなくても手放したいときの方法です。
空き家バンクは、市区町村などが空き家を登録し、使いたい人に紹介するしくみです。全国の空き家バンクの情報は、国土交通省の案内ページから探せます[5]。
ただで譲る(無償譲渡)方法もあります。どちらも、実家じまいのお金がないとき、先に払わずに相談できる手放し方でくわしく書いています。
5. 国に土地を引き取ってもらう制度
相続などで受け継いだ土地を、国に引き取ってもらうよう申請できる制度です(相続土地国庫帰属制度)[3]。
ただし、建物がある土地は申請できません[3]。家が建っているなら、先に解体が要ります。
建物のほかにも、引き取ってもらえない土地の条件があります[3]。解体する前に、法務局に相談してください。
- 審査の手数料: 土地1筆(登記の上での1区画)あたり14,000円。申請のときに払い、返ってきません[3]。
- 負担金: 承認されたあとに払います[3]。宅地・田畑・雑種地などは、原則として面積にかかわらず20万円です。ただし、市街化区域や用途地域が指定された地域の宅地と田畑、農用地区域や土地改良事業の区域の田畑、森林は、面積に応じて決まります[4][6]。
相談は、全国の法務局・地方法務局で受け付けています。申請を考える段階では、土地のある都道府県の法務局・地方法務局(本局)への相談がすすめられています。土地が遠いときは、近くの法務局・地方法務局(本局)でも相談できます[3]。
比べると
| 次の相談先 | 先に出すお金 | 断られた家でも相談できるか | 手間 | 向いている事情 |
|---|---|---|---|---|
| 別の不動産会社(地元・買い取りも扱う) | なし(査定の段階) | 会社による | 問い合わせ・査定の立ち会い | 1社にだけ断られた |
| 今のまま買い取る会社 | なし(査定は無料。一部対象外の会社もある) | 相談を受ける会社がある | 問い合わせ・現地の確認 | 2社以上に断られた・早く手放したい |
| 訳あり物件を扱う会社 | なし(査定の段階) | 再建築不可・借地などを扱う会社がある | 問い合わせ・書類の用意 | 断られた理由が土地の条件 |
| 空き家バンク・無償譲渡 | 場合による | 相談先による | 登録・相手探し | 値段がつかなくても手放したい |
| 国に土地を引き取ってもらう制度 | あり(解体費+審査の手数料 土地1筆14,000円+負担金20万円〜) | 建物がある土地は申請できない | 法務局への申請・審査 | 建物がなく、買い手も見つからない土地 |
注意点
断られた理由を聞いて、控えておく
断られたときは、理由を聞いてメモしておきましょう。たとえば「値段が低い」「家の前の道の条件」「借地」などです。
次の相談先で伝えると、受けられるかどうかを聞きやすくなります。
兄弟の共有で話が進まないとき
兄弟で家を共有していると、売るかどうかで話が止まることがあります。
話し合う順番は、兄弟で共有の実家を売るとき、最初に話し合うことにまとめています。
売るかどうか、迷い直したとき
断られたのをきっかけに、貸す・持ち続けるも考え直したいときは、相続した実家、どうする? 売る・貸す・持ち続けるの比べ方をどうぞ。
相談先
紹介料のない相談先
- 市区町村の空き家の窓口: 空き家バンクに登録できるか、補助があるかを聞けます。窓口の名前は自治体で違います。わからないときは、役所の代表電話で「空き家の相談」と伝えて、担当の窓口を聞いてください。
- 全国版空き家・空き地バンク: 国土交通省の案内ページから進めます。サイトはLIFULLとアットホームの2社が運営しています[5]。
- 法務局: 国に土地を引き取ってもらう制度の相談ができます。全国の法務局・地方法務局で受け付けていて、申請を考える段階では、土地のある都道府県の本局がすすめられています(遠いときは、近くの本局でも相談できます)[3]。
このサイトが相談先をどう並べているかは、このサイトの約束に書いています。
出典・更新履歴
出典
- 国土交通省「空き家等に係る媒介報酬規制の見直し」(PDF) https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001749923.pdf (確認日: 2026-10-08)
- e-Gov 法令検索「建築基準法」第43条第1項 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 (確認日: 2026-10-08)
- 法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00457.html (確認日: 2026-10-08)
- 法務省「相続等により取得した土地所有権を国庫に帰属させる制度の創設」(PDF) https://www.moj.go.jp/content/001376268.pdf (確認日: 2026-10-09)
- 国土交通省「全国版空き家・空き地バンク」 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_tk3_000131.html (確認日: 2026-10-08)
- 法務省「相続土地国庫帰属制度の負担金」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00471.html (確認日: 2026-10-09)
- ラクウル 公式サイト(広告主) https://raku-uru.org/ (確認日: 2026-10-08)
- タウンライフ空き家解決 公式サイト(広告主) https://town-life.jp/land/akiya-solution/index.php (確認日: 2026-10-08)
更新履歴
- 2026-10-08: 公開前の原稿を作成
出典の確認日: 2026-10-08